厚生労働省は14日、今年4月に改定された65歳以上の介護保険料について、全国の平均が月6225円になると発表した。【Joint編集部】
2021年4月の前回の改定時から211円(3.5%)上昇。高齢者の増加によって介護ニーズが伸びるなか、保険料の平均が上がっていくトレンドは今後も続く見通しだ。
65歳以上の高齢者が支払う介護保険料は、全国の市町村が3年に1度、介護サービスの見込み量などから基準額を算定している。
その全国平均は、介護保険制度が始まった2000年度の2911円を起点に、これまで8回の改定で全て上昇。今年度までに当初の2倍以上へ膨れ上がっている。
全国の動向をみると、今年度から保険料を引き上げた自治体は全体の45.3%だった。保険料を据え置いたところ、引き下げたところは、前回の改定時よりも多かった。
保険料基準額の分布は以下の通り。最も多いのは5001円から6000円で全体の46.5%となっている。
基準額が最も高かったのは大阪府大阪市の9249円。逆に最も低かったのは東京都小笠原村の3374円で、5875円の高低差があった。
厚労省の担当者は、「必要な介護サービスを確保するため、給付費の伸びを皆様に保険料で支えて頂くのは必要なことと認識している」と説明。「保険料の引き上げが過度になると制度の維持が困難になるとも指摘されている。そのため今回は、高齢者の保険料を多段階化して低所得者の負担軽減を図った。こうした取り組みを通じて、今後も制度を安定的に維持・運営していきたい」と話した。
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