訪問介護はヘルパーが自宅まで来てくれる介護サービス。最初は抵抗感や不安があるかもしれません。でも利用してみると意外に……?
訪問介護での人間関係が見えるある日常のひとコマを、漫画とコラムでお伝えします!
ヘルパーとして働いていて一番緊張するのは、やはり初めて訪問させていただくときです。
利用者さん宅にはあらかじめ介護事業所から「サービス提供責任者」というポジションの、いわゆるヘルプのコーディネーターが訪問して、お部屋の様子やサービスの手順を確認するなどの準備をしています。
サービス提供責任者がまとめた利用者さんの個人ファイル(事務所外持ち出し禁止)には、疾病や手術歴、家族構成、経歴、現在の生活環境に至るまでさまざまな情報が記載されており、ヘルパーは守秘義務厳守のもとそれを拝見し、利用者さんの情報を得ます。
しかし、それを読んだからといってヘルパーがすんなり利用者さんに受け入れてもらえるというわけでもありません。特にまだ1回も訪問介護を使ったことがない方だと、ご本人が緊張しまくっているようなこともあるんですね。なのでとにかく初回はこちらも緊張!
ですが、ヘルプの合間にちょっとお話ししたり、お買い物をお願いされる中でご本人の好みがわかってきたりすると、次第にうち解けていきます。
サービスの内容がお掃除だけでも、掃除の仕方に皆さん好みがありますから、それをお伺いしなくてはならない。「ちゃんとハタキをかけて!」という人がいる一方で、「適当にそこら辺の使って掃除してね~」という人もいるからです。
そういったコミュニケーションを1週間、2週間と続けていくうちに、だんだんサービス中の距離感がわかってくるというか、「あ、この人とはもっと仲良くなれそう」などといった感覚が、お互いに芽生えていきます。
私も含め多くのヘルパーが、利用者さんがサービス中にリラックスしていたり、テレビを観て笑っていたりすると、何だか嬉しい気持ちになるんです。
訪問したとき、最終的に利用者さんに「待ってたよ」なんて言ってもらえたら……「ヘルパーやっててよかったなぁ~」と、きっとその日は浮かれた気持ちで家族に自慢しちゃうんじゃないかなと思います。
高齢者やその家族の方々にとっては、ヘルパーに来てもらうといった行為に不安要素があるかもしれません。ですが互いに慣れてくれば、訪問介護以上に便利なサービスはありません。
もちろんそりが合わない場合は、ヘルパーの変更も可能。不安な方もまずは一度、訪問介護を利用されてはいかがでしょうか?
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