訪問介護のヘルパーはいわば介護のプロ。家族では気付けない高齢者の変化もヘルパーならわかることがあります。
今回は、利用者のちょっとした異変への気付きが認知症の早期発見につながったケースを、漫画とコラムでお伝えします!
両親が高齢になり要支援認定がおりると、「一人暮らしも大変だろうし、ヘルパーさんを利用させようかなぁ…」と思う家族はたくさんいます。
しかし訪問介護利用を考えたとき、悩みのタネが多いのも現実。
ヘルパーの利用をためらう方の中には、「介護予防で認定はおりたものの、訪問介護に頼っていいものか?」と迷う方もいらっしゃいます。
「よその人に迷惑をかけるほどではないのでは」という気持ちや、「本当は本人ができることも、いつしかヘルパーに頼るようになってできなくなってしまうのでは」といった危機感があるからです。
確かに訪問介護の利用により依存心が芽生えてしまうこともありますが、ヘルパーが毎週通うことで、離れて暮らすご家族には分からない、利用者さんの身体状況の変化を発見できることもたくさんあるんです。
例えば、認知症のはじまりと取れるような心身状況・身辺の変化などです。
生活援助のヘルパーは、毎週決まった曜日と時間に訪問します。毎週会っていると、1ケ月2ケ月と月日を重ねるうちに、次第に利用者さんを取りまく環境や生活背景、好みや性格までちゃんとわかるようになります。
また利用者の皆さんは、家族にはきまりが悪くて言えない近況を、ふいにヘルパーには話したい気持ちになることも。例えば、「浴室で転んでしまった」「会計で小銭を出しにくくなってきた」などです。
利用者さんに変化があれば、ヘルパーが訪問介護事業所に報告。それを訪問介護事業所のサービス提供責任者がその日のうちにケアマネジャーに報告をします。
過去には認知症の早期発見のほか、もう少し気づくのが遅く病気が進んでいれば入院の必要があった、という方もいらっしゃいました。ご本人の状況を専門家の目線で毎週観察しているヘルパーだからこそ、素早く病変に気づくことができるのです。
ご家族の皆さんは、「ヘルパーはまだ早いかな」と考えたり、お父さん・お母さんに「ヘルパーはいらない」と言われたりするなどして、訪問介護の利用を先送りにしてしまうことがあるかもしれません。
ですが、親族が近隣に住んでいないなど、先々にはいずれ訪問介護を利用する可能性があるのなら、簡単な生活援助だけでも受けてみてはいかがでしょうか。
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