新型コロナウイルス流行を受けての外出自粛。老人ホームも例外ではなかったようです。
めでたく初ひ孫が誕生た入居者の長谷川さんですが、外出も家族の面会もできずに落ち込んでいました。そんな長谷川さんに、介護職員があることを提案すると……。
現役介護職員が漫画とコラムでお伝えします!
長谷川さんは要支援2で、1人で買い物も行ける自立度が高い有料老人ホームの入居者さん。2月、めでたくひ孫が生まれました。落ち着いたら会いに行きたいと、ひ孫との対面を心待ちにしていた長谷川さん。
しかし新型コロナウイルスの感染拡大により、施設から出された注意事項には「不要不急の外出は控えてください」とありました。急を要する受診以外は外出自粛。面会にも制限があり、ひ孫に会いに行くのを楽しみにしていた長谷川さんは大変残念そうにされていました。
夜間の巡回に入ったとき、いつもは寝ている時間帯に青ざめた顔でベッドに座る長谷川さん。心配になって声をかけると「0歳のひ孫が新型コロナウイルスにかかっていないか心配」「かかったら助からないのかも」と、思いつめた様子で話されました。
長谷川さんは、新型コロナウイルス感染者増加のニュースを見るたびに、産まれたばかりのひ孫のことを思っているようでした。自分が感染する心配より、家族が感染しないか、そればかりを心配されていたのです。
なんとかならないかと職員間で相談したところ、長谷川さんの居室のパソコンからテレビ電話をつないではどうかという話になり、ご家族の協力もあって長谷川さんはめでたくテレビ電話でひ孫と初対面ができました。
ひ孫の顔を見て安堵された長谷川さんは、その夜からいつも通り眠れるように。スタッフも可愛いひ孫ちゃんの姿に癒されました。
いまは、施設からの外出自粛だけでなく、家族が面会に来たくても気軽に来られないなど、厳しい警戒態勢が立てられています。しかもこの自粛期間がいつまで続くか分からないといった状況です。
長谷川さんのように、家族に会いたくても会えない入居者はたくさんいらっしゃって、みなさん焦燥感を持たれています。
思うように外出できず、入居者の方々には窮屈な思いをさせてしまっていますが、心が痛むのは職員も同じ。いつでも入居者の方々の身体面・精神面に配慮しながら介護を行っています。
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