アイスクリームやかき氷、冷たいゼリーなど、夏においしいスイーツはさまざまですが、高齢者が子供の頃にごちそうだったものは今とは違うよう。
訪問介護の利用者さんが教えてくれた、現代っ子には当たり前すぎて気づきにくい“自然のありがたみ”とは?
8月後半になっても暑い日が多いですね。みなさん体調を崩していませんでしょうか?
屋外での移動が多い私たち訪問介護ヘルパーも例外なく夏バテしております。
ヘルパーは暑さとの戦いです。
自転車移動の合間にコンビニで涼を取るなど工夫してはいますが、いつ熱中症になるか分かりません。事前にしっかりと水分を摂るよう心がけています。
熱帯夜の翌日や、風通しが悪い部屋の中でも熱中症になりやすいと言います。皆さんも十分お気を付けくださいね。
夏も終わりに近づいていますが、食欲は減退してはいませんか?
高齢者にとっても夏は体力が落ちやすい季節。もともと3食きちんと食べる方でも夏は食欲がないと言い、そうめんだけでお昼をすませてしまうなどして体調を崩す方がたくさんいます。
訪問時は水分補給の声掛けと共に、食事量もお伺いするようにしているのはそのためです。
ある日、女性利用者さんのお宅に掃除で入らせていただいた際も、「暑いですがちゃんと食べていますか?」とお伺いしました。
すると「食欲がないから、食間に水羊羹やアイスを食べてる」とおっしゃり、そこから甘いものと言えば……という話になりました。
利用者さんは「今は世界中のどんなスイーツもスーパーで買えていいね~」「昔はなんにもなかった。砂糖なんてなかったんだよ」と熱弁され、ご自身の昔話をしてくださったんです。
田んぼばかりの田舎で生まれ、公園はなかったので山で木に登ったりして遊んだそうです。
「おやつといえば、山になっている柿や野イチゴ、アケビ、木の実だったんだよ」と。
子供の頃には、畑で野菜も栽培していたそうです。
特にトウモロコシが甘くて毎年楽しみだったこと、収穫したスイカは大人も子供も関係なく奪い合うように一晩で1玉食べたことなど、昔を懐かしんで話してくださいました。
当時は冷蔵庫もなく、家族に人気だったスイカは川で冷やしてから食べたそうです。
高齢者がそんな“自然の甘さへのありがたみ”を知っているのは、甘いものがない時代だったからこそ。
いまの子供たちがそれを感じる機会は少ないかもしれませんが、そんな時代もあったと、ずっとずっと先の未来まで語り継がれていって欲しいですね。
ちなみに余計ですが、利用者さんには話の最後に付け足しておきました。
「甘いものもいいですが、食欲がなくてもお肉やお米、野菜はしっかり食べてくださいね」と。
暑さはまだしばらく続きます。しっかり食べて体力をつけておきましょう。
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