1年で一番昼が短い冬至の日、訪問介護の買い物同行で市場に出かけたヘルパーと利用者さん。いつもより賑わいのあったお店を覗いてみると……。
ついつい持ちきれないほど“ある品物”を買ってしまうのでした。
冷えが本格的になり、体調を崩しやすい季節になってきましたね。
手洗い・消毒・マスク着用と完全防御していても、ちょっとした風邪症状から重篤になる可能性があるのが高齢者。訪問時はいつも体調と食生活の確認を行っています(毎回やるのでしつこいともいわれますが……)。
皆さんも体調には十分お気を付けくださいね。
さて、12月といえばクリスマスですが、高齢者の方々にとって縁がより深いのは「冬至」です。
冬至とは北半球で日照時間がもっとも短く、1年で夜がもっとも長い日。この日を境に日照時間が長くなっていくため、縁起のいい日とされています。
そんな良き日の厄払いとして受け継がれている習慣の1つが、「ん」のつくものを食べること。
「ん」のつくものを食べると「運がつく」「運を呼び込める」ので縁起がいいそうです。
栄養をつけようと江戸時代から取り入れられた比較的新しい習慣とのいわれもあります。
当時、南瓜(かぼちゃ=なんきん)は栄養価が高く縁起がいいとされており、その風習にあやかって後世の農家が「ん」のつくものを食べよう!と商売につなげたという説です。
去年の買い物同行の日、ちょうどその日が冬至でした。
訪問介護の利用者さんの車椅子を押しながら一緒に買い物をしていると、いつもより商店街がにぎわっています。
特に八百屋さんがにぎやかで、かぼちゃのたたき売りをしていました。
買い物好きな利用者さん。一緒に八百屋さんへ寄ってみると、「冬瓜(とうがん)、蓮根(れんこん)、銀杏(ぎんなん)、人参(にんじん)!どれも縁起ものだよ!安いよ!」と言われ、かぼちゃを買おうとしただけなのに、すすめられた商品をほとんど買ってしまいました。
「困ったわ~こんなに食べられるかしら」と、困ったような嬉しいような利用者さんの笑顔が、忘れられません。
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