政府は7日夕、事業規模を過去最大の108兆円とする緊急経済対策を決定した。新型コロナウイルスの流行によって苦境に立たされた企業や世帯、個人を支援する。【Joint編集部】
感染の拡大を防ぐ観点から、高齢者や障害者が使う通所系サービスが休業要請を受けるケースも想定。訪問など代替サービスの提供に必要となる経費を補助し、利用者の生活を継続して支えていく事業所を後押しするメニューを盛り込んだ。通所介護の職員と訪問介護のヘルパーらが連携して支援にあたる取り組みにも補助を出す考え。
このほか、感染が疑われるなどの理由で職員がどうしても出勤できなくなってしまった場合に、他の施設・事業所から応援職員を派遣する取り組みにも補助を行う。これらの事業費の総額は157億円。
詳細はこれから詰めていく。財源を計上した今年度の補正予算案が国会を通過した後で速やかに公表する。政府はゴールデンウィークの前には成立させるべく調整を進めている。
7日に発令された緊急事態宣言の裏付けとなる特別措置法では、都道府県知事が流行状況などに応じて通所系サービスに休業を要請できると定められている。不要不急の外出を控えて欲しい、という呼びかけも一段と厳格になった。今後、事業者の経営環境は更に厳しくなるとみられる。
政府は今回の緊急経済対策に基づき、収入が大きく落ち込んだ(5割減など)中小企業に最大で200万円を給付する方針。無利子融資の拡充や税・社会保険料の支払い猶予、個々の世帯への現金給付なども打ち出しており、これらを通じて事業の存続を下支えするとしている。
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