新型コロナウイルスの流行を受けて休業している介護サービス事業所は、全国にどれくらいあるのか? 厚生労働省が24日に最新の調査結果を公表した。【青木太志】
今月20日時点の報告をまとめたところ、通所・短期入所系で858ヵ所、訪問系で51ヵ所が休業していたという。
前回調査の今月13日時点(*)と比べ、通所・短期入所系は1.7倍、訪問系は2.3倍に増加した。緊急事態宣言の対象地域が47都道府県に広がったこと、感染の拡大が依然として続いていることなどが要因とみられる。
* 今月13日時点の休業は、通所・短期入所系が503ヵ所、訪問系が22ヵ所だった。
今後、事態が収束に向かわなければ更に深刻化する可能性が高い。利用者の生活、心身の健康をどう守っていくかが大きな課題。事業所の経営を下支えし、介護サービスの基盤を弱体化させないことも求められている。
この調査は全国の自治体から寄せられた報告を集計したもの。通所・短期入所系と訪問系、それぞれのサービスの詳しい内訳を厚労省は把握できていない。「市町村などの事務負担を考慮し、今は詳細な報告まで要請していない(担当者)」という。
休業の理由をみると、通所・短期入所系の98.3%(843ヵ所)は感染防止のための自主的な休業だった。訪問系も96.1%(49ヵ所)が同じ理由。「人手不足となったため」は、通所・短期入所系で13ヵ所、訪問系で2ヵ所だった。
通所・短期入所系の休業を都道府県ごとにみると、最多は東京都の121ヵ所。以下、大阪府が72ヵ所、神奈川県が69ヵ所、千葉県が60ヵ所、埼玉県が54ヵ所と続く。訪問系も同様に首都圏や都市部で多い傾向にあった。
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