新型コロナウイルスへの感染を心配する人が保健所などに相談する目安を改訂した厚生労働省は、その内容を介護現場に知らせる通知を11日に発出した。【Joint編集部】
施設・事業所は今後、新しい目安にのっとって判断をして欲しいという。介護保険最新情報のVol.832で理解と協力を求めている。
厚労省が8日に公表した改訂後の「相談・受診の目安」は以下の通り。
○ 息苦しさ(呼吸困難)、強いだるさ(倦怠感)、高熱などの強い症状のいずれかがある
○ 重症化しやすい人(*)で、発熱や咳などの比較的軽い風邪の症状がある
* 重症化しやすい人=高齢者、糖尿病、心不全、呼吸器疾患などの基礎疾患がある人、透析を受けている人、免疫抑制剤や抗がん剤などを用いている人
○ 重症化しやすい人以外で、発熱や咳など比較的軽い風邪の症状が続く
厚労省はこれまで、高齢者なら「37.5度以上の発熱が2日以上続く」、介護職員なら「37.5度以上の発熱が4日以上続く」を目安としていた。
今回、「37.5度以上」や「2日以上」といった具体的な数字を削除。軽症者にも広く相談するよう促した格好で、高齢者の場合は軽い風邪の症状があれば相談するよう呼びかけた。
従前の目安をめぐっては、早期のPCR検査の実施や医療機関への受診を阻害する要因の1つになっている、との声が専門家などからあがっていた。加藤勝信厚労相は12日の閣議後会見で、「十分な相談体制、検査体制、医療提供体制を確保する取り組みに更に力を入れる」と約束した。
厚労省は新たな目安で、高齢者など重症化しやすい人以外について、風邪の症状が4日以上続く場合は“必ず”相談するよう要請。「症状には個人差があるので、強い症状だと思う場合にはすぐに相談を」とも呼びかけた。
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