新型コロナウイルスの流行による混乱を踏まえて介護職に支払う給付金について、厚生労働省は1日、事業所にかかる経費を支給する形で具体化する考えを明らかにした。【Joint編集部】
午前中に開催された社会保障審議会の分科会で担当者が、「基本的には事業所を経由してお配りする。そういう方向で今、検討を進めている」と説明した。
有識者らで構成する委員からは、「個々の職員に必ず行き渡るようにすべき」とくぎを刺す声があがった。「一刻も早く手元に届けて欲しい」と要望する委員もいた。
厚労省の担当者はこのほか、給付金を出す対象者の範囲について、「職種によって限定するとか、そういうことは考えていない。事業所に勤務されていて利用者と接する職員に対し、幅広く配れれば」と述べた。
今回の給付金は、感染リスクが避けられない中で高齢者を支え続けた介護職への「慰労金」という位置付け。5月27日に閣議決定された第2次補正予算案に財源が盛り込まれた。感染者が発生した、あるいは濃厚接触者に対応した事業所の職員には20万円、感染者、濃厚接触者がいない事業所の職員には5万円が支払われる。
厚労省は現在、制度の細部をめぐる詰めの調整を進めている。基本的に全介護サービスを対象とし、日頃から利用者と接する介護現場で働いていれば、ケアマネジャーや事務職も含めるなど職種に制限はかけない方向。詳細は2次補正の成立後に公表するとしている。
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