厚生労働省は13日、新型コロナウイルスの流行を受けて介護施設に要請していた親族などの面会の制限を緩和する方針を決めた。【Joint編集部】
利用者の心身の状態や地域の感染状況などを踏まえ、施設側が受け入れの可否を柔軟に判断することを認める。これまでは通知などで、緊急の場合を除き原則として中止するよう指導してきた。ビデオ通話などを使ったオンライン面会は引き続き推奨していく。
感染症の専門家らで組織するアドバイザリーボードの会合で提案。大筋で了承を得た。利用者の外出についても同様に、その可否を現場がより柔軟に判断できるようにする。近く通知を出して自治体にも伝える。
感染の動向が地域によって大きく異なることを踏まえた措置。面会や外出の厳しい制限が、利用者の認知機能やADLの低下などにつながってしまうことも考慮した。感染防止策の徹底は変わらず強く呼びかけていく。
厚労省は会合で、「感染経路の遮断という観点と、つながりや交流が心身の健康に与える影響という観点の両面を考慮し、地域の発生状況なども踏まえた対応を検討すべき」との考え方を説明。来訪者が発熱している場合は入館を断ること、マスクの着用・手指消毒を求めることなどを前提として、施設内で面会を実施する判断も是認していくとした。
利用者の外出については、「生活や健康の維持に必要なものは不必要に制限すべきでない」と指摘。「感染予防と活動・生きがいとのバランスをどう確保していくかという観点が重要」との認識を示した。
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