新型コロナウイルスに感染した要介護の高齢者がやむを得ず自宅療養を続けるケースについて、厚生労働省は先週、現場の留意点をまとめた通知を全国の自治体へ発出した。【Joint編集部】
居宅のケアマネジャーや地域包括支援センターに対し、保健所とも相談して必要な介護サービスを検討・確保するよう要請。訪問系サービスの実施を判断した場合には、以下の点に気をつけるよう改めて呼びかけた。
○ マスクの着用、エプロンの着用、手袋の着用、サービス提供前後の手洗い、訪問時間を可能な限り短くするなど、基本的な感染防止策を徹底する
○ 感染している利用者に接触したり、その排泄物を処理したりする場合は、手袋やサージカルマスク、眼の防護具、長袖ガウンなどを着用する
○ サービス提供中に状態の変化がみられた場合には、都道府県などの担当者に速やかに連絡する
厚労省はこのほか、訪問介護の事業所が居宅のケアマネジャーなどと連携しつつ、看護師の同行訪問など必要な支援を受けることも勧めた。介護保険最新情報のVol.919で広く周知している。
新型コロナウイルスの新規感染者数は減少傾向にあるが、依然として全国の病床使用率は高く、医療体制の逼迫も解消されていない。感染した高齢者は原則入院となるが、どうしても病床を確保できず医師が入院の必要性もないと判断したケースなどに限り、自宅療養の選択肢も認められている。厚労省は通知で自治体に対し、「症状に変化があった場合、速やかにこれを把握し、医療機関などにつなぐことが重要」と改めて求めた。
関連記事
新着記事