ワクチン接種が進んだ際の行動制限の緩和をどうしていくか、政府の新型コロナウイルス対策分科会が3日に提言をまとめた。【Joint編集部】
2回のワクチン接種と検査での陰性。これを組み合わせたパッケージ(ワクチン・検査パッケージ)を行動制限の緩和の条件に使うことを盛り込んだ。細部は今後詰める。
重症者の増加につながるなど、クラスターが発生した際のインパクトが大きい場面などで適用してはどうかという。適用場面の具体例の中には、
◯ 医療機関や介護施設、障害者施設への入院、入所
◯ 入院患者、入所者との面会
◯ 医療、介護、福祉の職場への出勤
なども含めている。
分科会の尾身茂会長は3日の会見で、「あくまでも議論を惹起するためのたたき台。決めたわけではない。国民的な議論によってコンセンサスを形成していければいい」と説明。「ワクチン接種をしていない人が制約を受ける不利益をどこまで甘受するのか、ということも十分に議論していくべき」との見解を示した。
あわせて、「社会の分断を避けるため、"ワクチンパスポート"という言葉は使わないほうがいい」とも指摘した。
政府はワクチン・検査パッケージを、希望する人がみな接種を終えられる11月頃から用いることを想定している。適用するシーンではこのほか、
◯ 県境を超える出張・旅行
◯ 大規模イベント
◯ 大人数での会食・宴会
などを例示した。西村康稔経済再生担当相は3日の会見で、「専門家の提案を重く受け止め、できるだけ早期に政府としての考え方を示せるように検討を進めていく」と述べた。
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