サ高住などのケアプラン点検、10月から新制度 限度額の利用割合が高い併設事業所を抽出 厚労省

介護保険最新情報Vol.1009

来月から導入される新しいケアプラン検証・点検の制度をめぐり、詳しい運用の方法や留意点などを示す通知が22日に発出された。厚生労働省はこの中で、サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームなどに併設(*)されている居宅介護支援の扱いについても言及している。【Joint編集部】

* 併設、隣接、近接のほか、同一法人、系列法人など、関係があるとみられる事業所を含む。

ケアプラン点検の対象となる事業所を抽出するにあたって、市町村が独自に要件を設定できるところがポイント。区分支給限度基準額の利用割合が高く、特定の介護サービスの利用割合も高い事業所などにケアプランの提出を求め、その内容が適切かどうかチェックすることと記載されている。

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厚労省は10月1日から、サ高住などに併設されていない事業所も全て含めた新しいケアプラン検証の制度を開始する。対象となる事業所は、居宅介護支援の運営基準省令の告示で、

◯ サービス費の総額が限度額に占める割合が7割以上で、その6割以上が訪問介護の事業所

と定めている。

併設事業所のケアプラン点検の場合、こうした割合を市町村が自ら設定可能。訪問介護だけにとどまらず、通所介護など全てのサービスの利用割合を要件化できるとされた。法令上の根拠は自治体への指導徹底の通知(介護給付適正化事業の一環)で、施行は同じく10月1日。対象となった事業所のケアプランのうち、市町村が必要と判断したものの提出を求めてチェックするよう促している。

市町村が設定した要件に該当する事業所の抽出は、全ての事業所を対象としたケアプラン検証の制度と同様に、国保連の新たなシステムを活用して自動で行われる。ケアプランの見直しが必要と指摘された事業所は、点検結果を踏まえて、同様・類似のケアプランも含めて内容を再検討しなければいけない。全ての事業所を対象としたケアプラン検証、併設事業所を対象としたケアプラン点検の特徴を以下に整理した。

こうしたケアプラン検証・点検の制度は、高齢化などで膨らみ続ける介護給付費の適正化を図ることが目的。昨年末、今年4月の介護報酬改定に向けた議論のプロセスで10月からの実施が決められていた。議論のプロセスでは例えば、以下のような問題提起がなされていた経緯がある。

「事業所が併設する高齢者向け住まいの中には、家賃を不当に下げて入居者を集め、その収入の不足分を賄うため、ニーズを超えた過剰な介護サービスを提供しているところがある」

提供元:介護のニュースサイトJoint

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