厚生労働省は25日、2021年の人口動態統計の速報値を公表した。【北村俊輔】
それによると、昨年1年間に生まれた赤ちゃんは84万2897人。前年から2万9786人減って過去最少を更新した。最少更新はこれで6年連続。医療保険、介護保険など社会保障の今後のファイナンスにも大きな影響が及ぶとみられる。
一方、昨年1年間に亡くなった人は戦後最多の145万2289人。前年から6万7745人増えた。出生数から死亡数を差し引いた人口の自然減は60万9392人。加速する少子高齢化を背景に初めて60万人を超えた。
こうした統計を踏まえ厚労省の担当者は、「少子化の進展は日本の社会経済全体にとって重要な問題。今の傾向がどのような要因で生じているのか、これが今後も中長期的に続いていくものなのか、まずはしっかりと分析する必要がある」と説明。「その分析結果も踏まえ、社会保障の将来像についても議論していかなければならない」と述べた。
今回の統計ではこのほか、昨年1年間に結婚したカップルの数が戦後最少を記録したことも分かった。前年から2万3341組少ない51万4242組だったという。
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