岸田文雄首相は19日、居宅介護支援事業所と他の介護サービス事業所がケアプランをクラウドで効率的に共有できるようにする新たなシステムを、今年度中に整備する方針を表明した。【Joint編集部】
介護現場を視察した後で記者団に対し、「今年度中に整備し、早期の全国展開を目指していきたい」と明言した。新たなシステムは、厚生労働省が2018年度から構築に向けた取り組みを進めてきた経緯がある。
介護現場の事務負担の軽減、それに伴う労働環境の改善、サービスの質の向上などにつなげる狙い。FAXや郵送、紙の手渡しなどをやめ、ケアプランをICTでスムーズに共有できるようにする。実績データの手入力に割く時間の大幅な削減なども期待される。
厚労省は既に、異なる介護ソフト間でもケアプランデータの連携が可能となるよう標準仕様を策定済み。その実装を促したり実証実験を行ったりするなど、これまで国保中央会などと準備を進めてきていた。
岸田首相は、「介護現場の皆さんの負担軽減、更には介護サービスの質の向上という観点からICTを活用する。これは大変重要な視点」と説明。「引き続き現場の声に耳を傾けながら、介護の有り様についても、政治の立場から何をしていかなければならないのか、更なる取り組みを検討していきたい」と語った。
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