要支援の高齢者を対象にケアマネジメントを行う「介護予防支援」について、厚生労働省は指定対象の事業所を拡大する方針を固めた。【Joint編集部】
現行では地域包括支援センターに限定しているが、居宅介護支援事業所なども指定対象として認めていく。次(2024年度)の制度改正での実現を目指す。包括の業務負担の軽減につなげる狙いがある。
24日に開催した社会保障審議会・介護保険部会で、前回に続いて論点として提示。ケアマネジメントの質を担保する観点から、包括に“一定の関与”を求めていく構想もあわせて説明し、大筋で了承を得た。
介護予防支援を担っている居宅介護支援事業所は既にあるが、それは包括からの委託という形。厚労省は指定対象の制限を緩和することで、包括が居宅に任せやすい環境を作りたい考えだ。
背景には、高齢化などで包括に期待される役割が非常に多くなっていることがある。介護予防支援の負担を減らせれば、総合相談や権利擁護、ケアマネジメント支援など他の業務に力を注いでもらえるとして、自治体からも指定対象の拡大を求める声があがっていた。
厚労省は年内に方針を正式決定する予定。包括による“一定の関与”のルールなど、細部はこれから詰めていく。介護予防支援の業務のあり方、報酬の水準なども、今後の論点となる見通しだ。居宅介護支援事業所が無理なく参画できるよう、報酬を引き上げるべきと指摘する人は少なくない。
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